「イナズマイレブン アレスの天秤」開発遅延を知らせる動画に思うこと 〜「メトロイドプライム」の事例と比較して〜

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この1ヶ月で、「イナズマイレブンアレスの天秤」と「メトロイドプライム4」シリーズの開発の遅れを謝罪する動画が相次いで公開されました。

※イナズマイレブンアレスの天秤の動画はすでに削除済みですのでこちらの記事をどうぞ。

『イナズマイレブン アレスの天秤』発売延期に関する公式見解を公開―開発会社によるトラブルが発覚(INSIDE)

メディアを通して「さらなるクオリティアップのため」と一言書いて終わらせることが多い中で、動画でしっかり理由を説明するというのは、ファンに寄り添った対応と言えるでしょう。

そもそもゲーム業界の広報手段と化している日本のゲームメディアでは、ゲームメーカーに厳しいツッコミがなされることはほとんどありませんので。

ただこの2本の動画には、両社の姿勢がはっきりと現れていました。そのうえで私がイナズマイレブン動画に対して思ったことを、メトロイドプライム動画と比較しながらお話します。

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動画の概要

まずはレベルファイブのイナズマイレブン。開発の遅れを説明した上で、

  • 開発会社に制作するだけの人員が不足していた
  • 情報を隠されて把握しきれなかった

など開発会社への怒りをぶちまけた上で、新たな開発会社と仕切り直していると報告しています。後半では新要素や追加要素についての紹介もありました。

それに対して任天堂のメトロイドプライム。開発が遅れていることを説明したのは同じでしたが、発売する品質には届いていないと報告するだけにとどめました。

そして開発会社を変更し、これまでのシリーズ作品を作ってきたレトロスタジオと再タッグを組むと報告しています。

レベルファイブの遅延は日常茶飯事

レベルファイブはもともと発表通りに発売できることは稀であり、その度に「またかよ」と言われてきた歴史があります。

「今回はうちのせいじゃないんだよ、開発会社が悪いんだよ。」と主張したいのは分かるのですが、レベルファイブの名前で出す以上、それも含めて管理するのが責任ですからね。

動画の中では「大事な作品」と発言していましたが、それならなおさら、そんないい加減な管理を行っていたのは理解できません。

レベルファイブの開発遅延グセは、相当闇が深いような気がしますね。動画では開発会社の人員不足を批判していましたが、レベルファイブ自体人員が不足しているんじゃないかと感じます。

もし自分がこの業界にいたとして、レベルファイブと仕事がしたいかと言われると、ちょっと考えちゃいます。

どうせ開発が遅れるのなら、発売時期を公表しなければいいのにと思うのですが、お得意のクロスメディア戦略でがんじがらめにしてしまっている可能性もありそうです。

ファンに向けた前向きなメッセージを伝えた任天堂

一方で任天堂は、開発会社に言いたいことはいろいろあったでしょうが、この場ではファンへの謝罪に徹し、今後の見通しについても語ってくれました。

もっともメトロイドプライム4に関しては発売時期を発表したことはありませんでしたし、本来ならこのような動画すら必要なかったとも言えます。

理由はいろいろ考えられますが、私は「新しい開発体制で最高の作品を作ります」という意思表示と受け取りました。

【終わりに】高い開発力を生かしてほしい

このような動画を公開すればどのような反応があるかは、レベルファイブ側も想定はできたでしょう。

ただイナズマイレブンの遅れを開発会社のせいにしたところで、「じゃあ他のはなんで遅れるの」となるのがオチで、何の助けにもならなかった気がします。

いい作品はたくさんあるだけに、身の丈に合った開発量に絞ってがんばっていただければと思うのですが。

まだまだ言いたいことはたくさんありますが、レイトンシリーズにレイトン教授が帰ってきたら、すべてを水に流します。