2019年の国内家庭用ゲーム市場の動向が明らかに。2017年以降の勢いを引き続き維持
「ファミ通」まとめによる2019年の国内家庭用ゲーム市場の動向が発表されました。
数年前には、スマートフォン向けソーシャルゲームの台頭により「終わった」とささやかれた家庭用ゲーム市場ですが、Nintendo Switchの発売以降、完全に盛り返していることが分かります。
2017年以降の勢いを維持した家庭用ゲーム市場
※ハード・ソフト(オンライン含む)の合計値。
※パッケージ、オンラインの金額の推計値も含む。
まずは全体について見ていきましょう。
2019年は、ハードが昨年対比93.8%の1,595.4億円、ソフトが同105.0%の2,773.0億円(うちオンラインが1,104.0億円)、合計で同100.6%の4,368.5億円と前年より微増となりました。
長いスパンで見ると、2016年に向けて下降を続けたあと、2017年に急回復。2019年もその勢いを維持していることが分かります。
2017年3月に発売されたNintendo Switchが、家庭用ゲーム市場の盛り返しに貢献したことは間違いないでしょう。
Switch勢の強さが目立つ。モンハンアイスボーンも健闘
続いては、2019年のヒットタイトルを見ていきましょう。
11月発売の「ポケットモンスター ソード・シールド」が圧倒的な強さを見せました。2バージョンで発売されるため「2本買い」もそれなりに含まれると思いますが、それを差し引いてもすごい数字です。
10位までにSwitchソフトが7本ランクインし、その人気ぶりを見せつけています。任天堂関連作品がほとんどではあるものの、これはもうやむを得ないところでしょうか。
マリオカートシリーズは、発売してから長期間安定して売れ続ける傾向がありますが、「マリオカート8 デラックス」もそれは同じようです。
「モンスターハンターワールド:アイスボーン」関連では2作品がランクイン。拡張コンテンツだけではなく、「モンスターハンターワールド」がセットになったマスターエディションも好セールスを記録しているのは印象的です。
2020年の展望。気がかりは新型コロナウイルス
2020年最大のトピックは、PlayStation5の発売です。価格など未発表の情報も多いものの、ロード時間の短縮やグラフィック、サウンドの向上が明らかになっているだけに、高い期待がかかります。
それに対する任天堂は、Nintendo Switch Liteの販売が引き続き好調です。3月20日には「あつまれ どうぶつの森」の発売が控えるほか、さらなるビッグタイトルも予想されていますので、まずは2020年最初のNintendo Directを待ちたいところです。
懸念があるとすれば、東アジアを中心に世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルスの影響です。
すでにNintendo Switchの生産が滞るなどの影響が出ている上、景気の低迷に伴う消費の減速により、売上が伸び悩む心配もあります。
事態が落ち着き、安心してゲームが楽しめる環境が戻ってこればいいのですが。