任天堂がSwitch2等の転売防止に向け取り組みを強化。ヤフオク・ヤフーフリマは出品自体を当面禁止に
任天堂は2025年5月27日、フリーマーケットサイトにおけるNintendo Switch2などの不正出品を防止する取り組みを、サービス事業者3社と協力して行うことを発表しました。
任天堂の発表内容と、各社の取り組み内容について解説します。
任天堂の発表内容
任天堂が不正出品の防止に関する取り組みについて合意したのは、メルカリ、Yahoo!オークションおよびYahoo!フリマ、楽天ラクマの3サービスです。
これらのフリーマーケットでは、「Nintendo Switch 2」を含む任天堂関連の商品について、サービス事業者各社の利用規約に違反する不正な出品行為に対し、サービス事業者による能動的な出品削除対応のほか、情報共有を含む連携体制の構築などの対策を進めていくとしています。
フリーマーケットサイトにおける任天堂商品の不正な出品行為を防止する取り組みについて(任天堂)
フリマ各社の取り組みまとめ
任天堂の発表に合わせ、各サービスでは具体的な取り組み内容が発表されています。順に見ていきましょう。
メルカリ
- 任天堂からの情報提供に基づいた、「メルカリ」アプリ上や公式ブログでの特定の新商品に関する注意喚起
- 任天堂と協議の上、合意した特定の商品について、「メルカリ」の利用規約に違反する出品への削除対応の強化および実施
メルカリと任天堂、安心・安全な取引環境構築の推進に関する取り組み実施に合意(メルカリ)
メルカリは具体的な項目が挙げられていませんが、規約の「手元にない商品の出品やECサイト等から直送すること」等が該当するものと思われます。
Yahoo!オークション・Yahoo!フリマ
- Switch2本体の出品を当面禁止
- ガイドラインの改定し、転売商材として取引環境の混乱を招くおそれがあるものの出品を禁止
「Nintendo Switch 2」の出品禁止とガイドライン改定予定のお知らせ(ヤフー)
楽天フリマ
発売日前の予約商品など、手元にない商品の出品は、以下のようなトラブルにつながるおそれがあるため、禁止しています。
- 購入申請の時点で実物の状態がわからない
- 実際には仕入れられない可能性がある
- 購入後のキャンセルが生じやすい
「Nintendo Switch 2」関連の手元にない商品の出品について(楽天フリマ)
当面の転売禁止に踏み切ったヤフオク・フリマ
各サービスの取り組みを比べてみると、際立つのがYahoo!オークション・Yahoo!フリマの対応です。
明確にSwitch2の転売自体を当面禁止しているほか、ガイドラインも改定して、Switch2以外の人気商品に関しても転売禁止の対応を取る可能性があることをはっきりさせました。
メルカリ、楽天フリマに関しては、手元にない商品の販売を禁止していますが、転売自体を禁じているわけではありません。それぞれの考え方の違いが見える部分です。
まとめ
任天堂が発表した、Switch2を始めとする不正出品を防止する取り組みと、フリーマーケットサービス各社の具体的な対策について紹介しました。
日本には、一般的な商材の転売を規制する法律はなく、これまでも人気商品が発売されるたびに、転売屋が買い漁って高値で出品するという事例が相次いできました。
高額転売を防ぐには、十分な供給体制を構築することが第一ですが、発売当初の大きな需要とそれに応えるだけの生産能力は釣り合いが取れないことも多いだけに、難しい問題と言えます。
今回、Yahoo!オークション・Yahoo!フリマは人気商品の転売を禁じる方向へとかじを切りました。高額転売と言えばAmazonなどネット通販サイトでも見られますが(現時点でも堂々と、Switch2を出品している業者があります。)、それらの対策も進むのかも気になるところです。