ヤフーゲームプラス発表。アプリなしで遊べる進化したブラウザゲームはスマホゲーを変えるのか?
スマホのゲームと言えば、AppstoreなりGooglePlayなりからアプリを落としてプレイするのがスタンダードになっています。
その流れを変えることになるのか、Yahoo!の新たなサービスである「Yahoo!ゲームプラス」が大々的に発表されました。
Yahoo!ゲームプラスとは
「Yahoo!ゲームプラス」は、PC/スマホ/タブレットで遊ぶことができるプラットフォームです。
アプリではなく、HTML5とクラウドで提供され、ブラウザで遊ぶのが一番の特徴と言えます。
プレイヤー側のメリットとして挙げられるのは、
- アプリをダウンロードすることなくゲームを楽しめる
- PC/スマホ/タブレットで同じデータを楽しめる
このあたりでしょうか。
気になるのは参加タイトルなのですが、すでに有名メーカーの参戦が発表されています。
例えばスクウェア・エニックスは、「FF13」シリーズ三部作や「FF10/10-2」、「いけにえと雪のセツナ」などをクラウドゲームで提供することを発表しています。
タイトーは「パズルボブル」の新作、サイバードはイケメンシリーズの「イケメン戦国◆時をかける恋」、ほかにも角川ゲームスやコーエーテクモゲームスなどもゲームプラス、およびクラウドゲームへの提供を発表しています。
課金方式ですが、従来のアプリ同様の基本無料のアイテム課金に加え、クラウドゲームでは一定の料金を払ってプレイするという形になります。
例えばFF13なら、3年間のプレイ権を1800円で購入するといった具合です。
Yahoo!ゲームプラスに対する疑問
クラウドゲームは定着するか
さて、クラウドゲームでは確かに、ファイナルファンタジーを始めとするビッグタイトルが揃っている印象です。うたい文句どおり、家庭用ゲーム並の高品質画像をスマホで楽しめるのであれば、そんないいことはありません。
ただし、クラウドゲームの特性上、常に安定した通信環境であることが求められます。そして、スマホアプリでも苦戦している買い切り型が成功するのかという疑問もあります。
通信量や画質などに関する正直な感想を、メディア系の提灯記事ではなく、プレイヤーの生の声で聞きたいですね。
自分で試してみる気は、今のところないです。
HTML5採用だけど
HTML5のほうは今のところ、「ブラウザゲームが多少リッチになったかな」という程度で、個人的にはそこまでの魅力を感じることはできません。
このあたりは今後開発が進んでくるでしょうし、HTML5の技術であればもっといろんなことができるでしょうから、期待したいですね。
ユーザー側のメリットは実感しづらい
あと気になるのは、ユーザー側にアプリではなくブラウザで遊ぶことのメリットが薄いんじゃないかなという点ですかね。
PCとスマホで同じデータで遊べるとはいえ、だいたいのことがスマホでできてしまう現在、PCでも遊べることにそこまで魅力を感じる人はどれくらいいるのでしょうか。
それに、アプリのダウンロードもそこまでの手間ではないような気がしないでもありません。スマホの容量が気になる人にはいいんでしょうけど。
もし今後、スマホゲームがアプリからこちらに移行していくという話であれば、ユーザーは否応なしに移行を迫られます。ただ、それで何が変わるのかと言われると、正直良く分かりません。
AppleStoreやGoogleplayに手数料として取られていた分をカットできるわけですから、これでアイテムの料金を下げるとか明確なメリットでもあるといいんですけどね。
【おわりに】現時点ではメーカーの事情が先行
Yahoo!ゲームプラスについてお知らせしました。
正直現時点では、「AppleやGoogleに取られる手数料とか規制が鬱陶しい」という、メーカー側の事情が先行しています。
【関連記事】アップルのくびき、ゲームで解く ヤフーが脱アプリ (日本経済新聞)
「スマホアプリと遜色ない動き」というだけではユーザーにとって明確なメリットにはならないので、もう少し分かりやすい対抗軸を打ち出していただくことを期待しています。
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