ガンホー、パズドラなど誤認表示で措置命令。ただしすでに対処済み。
5周年を過ぎてなお、アプリセールスランキングの上位を走る怪物アプリの「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)。
告知した内容に誤りがあったとして、消費者庁から景品表示法違反で措置命令が出されました。
ガンホーは何をやらかした?
措置命令の理由とガンホーの対応
具体的には、2017年2月開催のガチャイベントで排出される13体のモンスター全てが「究極進化」の対象になるとライブ番組で発表したにも関わらず、実際に究極進化したのはそのうち2体のみだったという案件。
ほかにも、「ディズニーマジックキングダムズ」において、バナー広告に表示されていた内容(パックで割引)に誤りがあったことでも措置命令が出されています。
これらに対しガンホーはすでに仕様変更や補償を済ませており、現時点で問題は発生していません。
ライブ番組で複数回発言が
私はパズドラをすでに引退した身ですので、このトラブルに関しては承知していませんでした。ただ、詳細を確認してみると、それぞれ別の放送回で3回、「このガチャで出るキャラは全員究極進化する」と発言しているんですよね。
直前で方針転換したのか、それとも開発サイドと行き違いがあったのかは分かりませんが、3回というのは口が滑ったとか言い間違えたとかいうレベルではないので、言い訳は無用といった感じです。
措置内容や資料はこちらにありますので、興味があれば確認してみてください。
【関連資料】ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について[PDF:1.0MB](消費者庁)
絶えないガチャトラブルに思うこと
措置命令自体は大したものではない
措置命令というとなんか恐ろしいもののように聞こえますが、要は「もうやらないよう注意してね」程度なんですよね。
それでも、消費者庁に注意されたというのはそれなりに重みもありますから、みなさんもほかのゲームでこういう事例を見かけたら、遠慮なく通報したらいいと思います。
ガチャの自主規制は不十分
この1年ほどでガチャの業界規制が進み、確率表示をしたり上限を設けたりする例は増えてきました。ただそれも各社の対応に任されている部分があって、すべてのメーカーが行っているわけではありません。
つい先ごろも「シノアリス」にてリリース時に大規模なガチャトラブルが発生しましたが、お金が関わる部分はしっかりしていかないと、いつか課金ガチャ自体に厳しい規制がかからないとも言い切れません。
ガチャの話ではありませんが、パチンコでは1日あたりの最大利益と最大損失を抑えてギャンブル性を低くしようなんていう話も出ています。換金できるわけではないガチャはこれとは異なるものの、射幸性を煽る存在であることはすでに各所で指摘されています。
法律による規制がかかる前に、まずは業界内の自主規制を例外措置なく適用すること。そして、課金周りのトラブルは速やかに報告すること。
それこそが信頼を維持していくのに必要なことだと思います。
そして、大手ゲームメディアは期待できないので、消費者のほうが厳しい姿勢で監視していくことが大切です。
「詫び石」でごまかされてはいけません。あんなのはゲームバランスの調整でいくらでも取り返せるんですから。
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