トレンドブログの実態がJ-CAST記事で明らかに。バイト以下の低収入で時間も心も消耗する謎
J-CASTに面白い記事が掲載されていました。
収益は月6万円。やりがいも、心が痛むときも… トレンドブログ「いかがでしたか?」の裏の本音(J-CAST)
最近何かと問題視されるトレンドブログを、執筆者の側からとらえたものです。
バイト以下の薄給しか得られない実態が明らかに
この記事の中では、驚くべき実態も暴露されています。
- オンラインサロンの年会費が60万円(月5万円)
- 直近の月収が6万円
直近の月収が平均的なものなのか、それとも多いのか少ないのかは分かりませんから、その女性の年収がどれくらいなのかは判断することができません。
仮に6万円という数字が平均的なものであった場合、オンラインサロンの年会費を差し引くと1万円となります。
この女性は1記事を執筆するのに2~4時間かけているとのこと。間を取って3時間とすれば、週5回執筆しているとして月65時間程度です。
これを時給に直すと約150円。よくこんなの続けられるな…
女性が一例として挙げている「毎日書けば月10万円」で計算しましょう。サロンの会費を差し引くと、月収は5万円です。
効率よく執筆したとして1日2時間、30日続けて60時間。この計算でも約833円にしかなりません。
その上に訴訟リスクがあることを考えれば、どうしてこんなことをやっているのかと疑問に思ってしまいます。
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もちろんこの価格が一般的なものかは分かりませんし、中にはサロンに頼らず運営している人もいるでしょうけど、それにしてもという感じです。
一般的なバイトであれば余裕で稼げるレベルですし、外に出られない事情があるなら、クラウドワークスあたりで文字単価0.5円の案件でも受けていたほうがまだましです。
60万円払うだけの価値はあるの?
なぜこのような薄給で続けてしまうのかを想像してみると、「60万円のコースではその後のビジネスのサポートも付いている」という女性のコメントにヒントがありそうです。
「トレンドブログは通過点で、その後は特化型ブログに移行していく」とありますので、そのあたりでのサポートに期待をしているのでしょう。
ただそのサポートにそこまでの価値があるのかは、正直微妙です。SEO的に価値がある情報は、無料のレベルでもありふれています。ちょっと深く勉強したいと思えば、数千円程度の本で事足ります。
これだけ便利なツールがありふれた今の世の中、SEOなんてのは正直、個人ブログのレベルではそう差別化できるものでもありません。ある程度のところまでいったら後は、
- 文章力
- 記事のネタ
くらいしか違いはありませんので、数十万円のサポートで何を教えてくれるのかは、とても疑問です。
Amazonあたりで、文章の書き方を教えてくれる本を買ったほうがいいのではと思ってしまいます。
サロン運営者が得られる多大なメリット
オンラインサロンの運営者はおそらく、過去にトレンドブログで一儲けした人たちと思われます。
自分は記事の執筆で時間を浪費することなく、過去の実績をもとにアドバイスをするだけで、大金を得らえる仕組みを築いています。
口がうまければ、過去の実績すら必要ないかもしれませんね。
それはそれで一つのやり方ですが、最も大きなメリットは、自身は「訴訟リスクを回避できる」点ではないでしょうか。
具体的に問題のあるアドバイスをしている証拠があればもちろんそうはいかないでしょうが、そういった表現は巧みに回避している可能性が高く、責任の多くは執筆者にのしかかることになるでしょう。
かつての仮想通貨ブーム、文字動画ブームでも同じような事例があったように思いますが、歴史は繰り返されるんだなと感じています。
【終わりに】自身の苦労を他人に吸い取られないために
トレンドブログの背景にある高額オンラインサロンの一端が、ほぼ初めて明らかになりました。
将来への期待を頼りに、バイト以下の薄給で心を痛めながらトレンドブログの執筆を続けるみなさん。
自身のリッチな生活を見せつけて、「頑張ればあなたもこうなれるよ」というやり口は、昔からある典型的な勧誘手段です。
これだけ社会的に問題視されつつあるトレンドブログは、Googleの対策により稼げなくなることが目に見えています。
そんなことを続けるくらいなら、クラウドワークスあたりで文字単価1円前後の案件を受けつつ、自分が興味を持てる分野でブログを書いてみてはどうでしょうか。
SEOや広告掲載の基準は時代によって変わっても、身に付けた文章力は一生ものですよ。