一部トレンドブログが無関係の女性を犯人扱い。彼らの暴走を止めるのは、プラットフォーマーの対応と私たちの意識!

私もブログを運営する身として、PVが全く気にならないといえば嘘になります。

ただ一部まとめサイトやトレンドブログのように、社会的に大きな関心になっている事柄について、不正確な情報をもってPVを稼ぐ行為は、厳しく批判したいと思っています。

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一部トレンドブログが原因で無関係の人が犯人扱い

最近煽り運転が話題となりましたが、当初同乗していた容疑者の女について、別の方が「これが本人だ」と実名をさらされ、SNSなどが炎上の被害に遭うという事案がありました。

犯人扱いされた女性 法的措置を検討、常磐道あおり運転(TBSニュース)

ここで暗躍したのが、最近何かと問題視される「トレンドブログ」です。

トレンドブログとは、社会的に関心が高く検索が伸びると思われるキーワードについて記事を執筆し、PVを稼ぐブログです。

テレビで放映されたお店やグッズを紹介するものもありますが、中には過激な内容に走るものもあり、特に個人情報暴露系や有名人のスキャンダルを謳うゴシップネタは、瞬間的にかなりの勢いで拡散してしまいます。

もちろんそれが真実であることもありますが、今回のように「着ている服が似ている」「容疑者にフォローされている」など、根拠というにはあまりにも乏しい情報をもって、まるで犯人であるかのように伝えてしまうこともあります。

こうした類のサイトは以前からあるにはあったのですが、最近はSNSの普及により、人目に触れる機会も増えてしまっています。

フェイクニュースやがせネタをばらまく人

むしろ大人にメディアリテラシー教育が必要

フェイクニュースが一定の影響力を持ってしまうのは、現代のメディアが抱える大きな問題です。今回のケースでは、フェイクニュースと呼ぶにも値しませんが。

仮にこうした記事を目にしたとしても、論理的に思考する冷静さがあれば、その根拠が極めて不十分であることは分かります。

しかし残念ながら、この情報をうのみにしてしまった人が一定数います。そして残念なことに、ご本人のSNSなどに中傷のメッセージを送ってしまう人がいます。

今回のケースでは、被害に遭った女性はそうした人物に対して厳しい対応をすると報じられています。

軽率さを反省させる意味でも、この対応には大賛成です。大きな罰にはならないかもしれませんが、当事者が数か月の間はらはらしながら過ごすだけでも、十分に効果があることでしょう。

学校教育におけるメディアリテラシーの必要性が叫ばれて久しいのですが、それが必要なのはむしろ大人ではないかと思う昨今の状況です。

質の低い情報はいずれ淘汰される

検索キーワードにおいて上位に来るような社会的に関心が高いトピックは、トレンドブログを見ずとも信頼性のあるメディアが報じます。

数時間早く情報を手に入れたところで、それはあなたの人生の役に立ちますか?しかもそれが不正確であれば、そこに費やした時間と感情は、まったくの無駄だったということになります。

中には正確性を大切にしているトレンドブログの運営者もいるでしょうが、残念ながら現状は、不正確でも刺激的なワードを使う記事がより注目を集めやすくなっています。

ゴシップ系のトレンドブログで量産される記事は概して低品質であり、Googleも対策はしているでしょうが、まだまだ検索上位で目にすることもあります。

彼らはSEOにたけており、例えば「トレンドブログ うざい」などで検索しても、最後は結局トレンドブログを擁護するような内容にもっていく記事が上位に入ります。

ただしGoogleは常に検索アルゴリズムの改善に取り組んでおり、将来的により厳しい対策を取ることは十分に予想することができます。

そしてGoogleにとって切り札ともいえるのが、「Googleアドセンスの収益化を止める」という手段です。

GoogleはYoutubeで横行していた文字動画の収益化を止めるという手段を取ったことがあり、トレンドブログでもアドセンスアカウントを停止されたとの話もあるようです。

もちろんGoogleだけではなく、TwitterやInstagramなどのSNS側でも、何らかの対策が取られることが理想です。

トレンドブログの情報商材に感じるうさん臭さ

もう一つトレンドブログ界隈にうさん臭さを感じるのが、成功者を自称しているトレンドブロガーが、結構な割合で情報商材を販売していることです。

特にゴシップ系のトレンドブログにとって、ライバルが増えることは致命的です。独自の情報ソースがない彼らの書く記事の内容に大差はなく、ライバルが増えればそれだけ取り分が減ります。

ではなぜトレンドブロガーが情報商材を販売しているのか考えてみると、

  • 情報商材に大したことは書いていない
  • 今後稼げなくなると予見している、あるいはすでに稼げなくなっている

などの理由が考えられるでしょう。もしかしたらすでに、アカウント停止を食らってしまった人もいるかもしれませんね。

ゴシップ系のトレンドブロガー自身、世間によい印象を持たれていないことは認識しているでしょうし、将来的にGoogleなどがさらなる対策に乗り出す可能性も考えていることでしょう。

一部トレンドブログの手法自体は褒められたものではないとはいえ、稼ぐためのノウハウについてはかなりの嗅覚を持っている彼らのことです。

ゴシップ系のトレンドブログに対する風当たりが強くなりつつある一方で、まだそれなりの影響力をもっている今が逃げ時と考えていたとしても、不思議ではありません。

どなたとは言いませんが、かつて情報商材で荒稼ぎした人が、それを元手に別のビジネスに進出している事例はそこそこあります。ただ根本で倫理観の低い人ですから、またそこで問題を起こしたりするんですけど。

【終わりに】拡散を食い止めるのは利用者自身

ゲーム情報界隈では、比較的早い段階からまとめサイトが暗躍し、不正確な情報をばらまいたり対立をあおったりしてきました。

ただ一般のニュースとなると、あらゆる層の人々の目に触れます。最近はSNSの普及で拡散速度がとんでもないことになっていますから、より多くの人が目にする状況ができています。

救いがあるとすれば、情報を検証して誤りを指摘するメディアも増えてきていることでしょう。

情報に接する側としても、フェイクニュースの拡散に加担しないことを肝に銘じて、SNSなどと付き合っていかなければなりません。

SNSはもっと楽しいことに使いましょうよ。

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