ラクマが2023年8月1日より販売手数料を改定。基本10%の変動制で多くのユーザーは値上げへ

2023年8月22日

フリマサービスといえば、メルカリ、paypayフリマ、ラクマなどがありますが、ユーザー数を見てもメルカリ一強の状況と言って差し支えないでしょう。

ユーザーとしては競争のあるサービス環境を期待したいところですが、ラクマからユーザー離れが懸念される新たな販売手数料の仕組みが発表されました。

2023年8月1日から、ラクマの基本販売手数料を10%とし、販売数や販売額に応じて翌月の手数料を減らす仕組みを導入するとのことです。詳しく解説します。

引用:ラクマ

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基本10%、販売に応じて最大4.5%まで下がる

今回の改定でもっとも重要な点は、販売手数料をこれまでの一律6.6%から「4.5〜10%の間で変動する仕組み」に変更することです。

基本は10%ですが、一定の条件を満たすことで翌月の手数料が減額となります。条件は以下の通り。

販売手数料 合計販売回数/合計販売金額
10%
9% 4回以上かつ5,000円以上
8% 6回以上かつ10,000円以上
7% 8回以上かつ30,000円以上
6% 10回以上かつ50,000円以上
4.5% 10回以上かつ100,000円以上

合計販売回数や合計販売金額の集計期間は、前月26日〜当月25日内となります。当月26日に販売手数料が確定し、翌月1日から新しい手数料が適用されます。

手数料の判定は毎月行われます。一度低い手数料が確定しても、その月の販売が条件を満たさなければ手数料は元に戻ります。

ライトな一般ユーザーにはほぼ改悪

この改定が一般的なユーザーにとってどんな影響を与えるかという点ですが、基本的には改悪と見ていいでしょう。

現在の手数料より低い6%を達成するには、一月のうちに10回以上かつ5万円以上を販売しなければならず、しかもそれを継続する必要があります。

サイズアウトした服を売ったり、いらなくなったコレクションを処分したりする程度で利用しているユーザーが、毎月5万円以上売り上げ続けるのはほぼ不可能です。

基本の販売手数料10%はメルカリと同水準です。であれば、よりユーザー数の多いメルカリを利用したほうがいいと考える人がほとんどではないでしょうか。

大規模な販売者が狙い?

では、ラクマの狙いはどこにあるのでしょうか。これは、事業として売買を行っているユーザーを取り込む狙いがあると考えられます。

以下は主なフリマサイトの販売手数料です。

メルカリ 10%
paypayフリマ 5%
ラクマ 4.5〜10%

ラクマの手数料改定により、基本手数料は10%でメルカリと同一になりました。ただポイントは、メルカリはどれだけ販売しても10%であるのに対し、ラクマは大量に販売するユーザーの手数料を引き下げています。

ライトユーザーの出品が一時的に減っても、ヘビーユーザーを取り込むことで出品数を増やし、結果としてユーザー数を増やすことができるという思惑があると予想されます。

とはいえ、そもそもメルカリより販売手数料を安く設定していたラクマ、そしてpaypayフリマがありながらもメルカリ一強は止まらなかったわけで、この施策が功を奏す可能性は低いかなと見ています。

ラクマは今回、楽天市場の楽天スーパーSALEやお買い物マラソンとの連携強化で、ラクマのお買い物がポイント最大11倍になるキャンペーンの定常開催や、出品機能の拡充などの取り組みも進めると発表していますので、これがどこまで効果があるかといったところでしょう。

【重要】販売手数料を改定いたします(ラクマ)

終わりに

かつて乱立したオークションサービスがほぼヤフオクに集約されていったように、商品が集まるところにユーザーが集まり、そして出品者も集まる循環があります。フリマサイト・アプリの現状もそんな感じでしょう。

一般的なネットショッピングとは異なり、一点ものを販売するオークションやフリマでは複数サイトでの併売は難しく、シンプルに販売者を奪い合う形になりがちです。

メルカリが大きくリードする現状を覆すのは簡単ではないと思いますが、ユーザー目線ではいくつかのサービスが競争する環境が良いと思いますので、頑張ってほしいところです。

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Posted by hiro