「Factory Town idle」レビュー。自動化+放置の新感覚リソース管理ゲーム
これが究極の自動化ゲームの形。
プレイした瞬間にそんな感想を抱いたのが、先日正式リリースを迎えたばかりのPC専用作品「Factory Town idle」です。
工場自動化やリソース管理といった要素があるシミュレーションゲームを好んでプレイする人におすすめしたい作品です。
定価560円の激安ゲームながら、気づけばすでに30時間以上プレイしているこのゲーム。そんな筆者が本作のレビューをまとめましたのでご覧ください。
Factory Town idleプレイレビュー
施設配置のない自動化ゲーム
一般的な自動化ゲームでは、例えば木製品なら、森林に出かけて木を刈り、それを車両やコンベアで工場へと運び、板材などに加工して市場に出荷する。そんな流れになるでしょう。
それぞれの場所に適切な施設を配置し、それぞれの施設で完成したものがスムーズに運べるよう、動線を考えるのが重要な要素となります。
しかしこのゲームのすごいところは、施設配置や輸送の部分をばっさり排除し、リソース管理に割り切っている点にあります。
施設はいくつ立てるか、人材をどれだけ割り振るかに特化しているため、画面上で動いているのは数字だけ。人によっては殺風景にも感じられることでしょう。
一方、自動化ゲームにおいてもっとも重要な、各施設ごとの生産効率を一目で確認できるわけですから、こんな素晴らしいものはないと私などは感じてしまうわけです。
リソース管理が無限
なんでも無制限に作ればいいというものでもなく、木や石、水といった基本的な資源には自然回復量があり、それを上回る量を消費すればすぐに枯渇してしまいます。
もちろん生産スピードの調整も大切で、人員を多く配置すれば多く生産できますが、作ったら作っただけ売れるわけではなく、倉庫に貯まることになります。そもそも労働力にもその時々で上限がありますので、過剰な生産はなるべく避ける必要があるのです。
街が成長してさまざまな加工ができるようになれば、収益はアップしますがリソース管理の複雑さは増します。
例えば、木を切って丸太のまま売るよりも、板材に加工したほうが高く売れます。ゲームが進めばそれ以上の加工も可能になり、より高値で売れます。
しかし、加工が複数回必要となればその作業に人材を割り振る必要があり、そこでまたあちこちから絞り出して施設や人材を配置するわけです。もちろん、他の資材と組み合わせた商品もあります。
一度完璧に回る生産体制を構築したとしても、新たに作るものが1つ追加されただけで、またあちこち調整する必要が出てきます。
タイトルの「idle」は放置の意味合いで使われますが、放置できる余裕はほとんどありません。とにかくやることが尽きないんです。
クエストクリアでできることが増える
基本的には、クエストをこなしていくことでゲーム内でできることは増えていきます。新しい施設や資源、研究、アップグレードと言った要素もあります。
アップグレードをすると、資源の回復速度や市場で売れる速度が上がったり、建設できる土地が増えたりして、街の成長速度が加速していきます。
一つの街を一定レベルまで育てると、新しい街がアンロックされます。街によって固有の資源や売れやすい商品が違ったりして、別の街と交易しながらより効率よくそれぞれの街を育てるなんてことも可能です。
ちょうど一つの街がいい感じに回るようになってきた頃に新しい要素が開放され、それに伴ってまた人材や資材を割り振り、それのループが延々と続く感じです。
スキル解放で放置民も安心
スキルをアンロックすると、レベルに応じてゲームを閉じている時間をカウントし、次に起動したときにその分を早送りで進められる要素も。
時間のかかる研究などはこの仕組みのおかげでストレスなく進められますし、ゲームを起動したまま放置しなければいけないなんてこともありません。
スキルにはクッキークリッカー的なものもあり、クリックすることで資源の収穫や資材や商品の生産を早めることができるようにもなります。
このゲームは自動化が基本なのであまり使うことはないのですが、私は施設を作るときに一時的に消費する資材をクリックで補っています。
終わりに
このゲームの目標は、商品をたくさん売ってお金を貯めていくこと。いかに効率よく稼ぐか、それを実現するためにお金や人材、土地をやりくりしながらゲームを進めていきます。
とはいえ、ストーリーがあるわけではなく、自動化を邪魔する存在もないので、まったり自分のペースで進められるのがこのゲームのいいところです。ただただ増えていく数字を眺めてニヤニヤしましょう。
工場自動化の中でもリソース管理が好き、数字が増えていくのが楽しいという人にはおすすめできるゲームです。