「ProgresTouch RETRO TKL」レビュー。タイピングが気持ちいいメカニカルキーボード
デスクトップPCを使う人であれば、キーボードやマウス、モニターあたりはそれぞれの観点で選んで購入していることかと思います。
安くてもいいものはありますが、私のように文章の作成やらゲームやらでキーボードをフル活用している人だと、それなりにこだわったものを使うことで、効率は全然違ったものになります。
今回紹介するのは、最近購入したArchiss社のメカニカルキーボード「ProgresTouch RETRO TKL」です。見た目はシンプル、しかし高性能の本商品について、一か月ほど使用してのレビューをまとめました。
ゲーミングから実用性重視に切り替え
私の場合、キーボードの用途は仕事6割ゲーム3割その他1割といった感じで、これまでもさまざまなキーボードを使用してきました。
1万円を超えるものを使い始めたのはこの前のキーボードからで、そちらはメカニカルのゲーミングキーボードでした。
きらびやかなライティングやマクロ機能などが特徴で、3年ほどこれといった不満もなく使用してきました。
そんな中で買い替えた理由としては、最近環境が変わり打鍵音が小さいものが欲しくなったこと、キートップのプリントが薄くなってきたことなどがありました。
それに加え、別にキーが光る必要はないしマクロも結局使わなかったしということで、よりタイピング性能を重視したキーボードに買い替えることとしたのです。
「ProgresTouch RETRO TKL」レビュー
テンキーがなくコンパクト
では、早速見ていきましょう。
今回はAmazonで購入しましたが、外箱に直接ラベルやテープが貼られた状態で配送されてきました。外箱にもこだわりがある人は他での購入を検討するとよいでしょう。私は価格を考慮してAmazonを選択しました。
箱を開けるとこんな感じ。今回は初めてテンキーレス(右側の数字キーがない)タイプを購入しました。
会計ソフトやエクセルを多用するなど、テンキーがあったほうがいいお仕事もあるので、どちらがいいかは一概には言えませんが、私の場合はそこまで必要ないかなという判断がありました。
テンキーレスだとマウスの可動スペースを広く確保できるメリットがあり、ゲームをプレイするときはこちらのほうが圧倒的に快適です。もしテンキーが必要になれば、別途購入すればいいですしね。
コンパクトではありますがF1~F12キーは独立しており、ショートカット操作がしやすいのも選んだポイントでした。
付属品として、キーを外す器具や予備のキーが付いていまいた。
これが静音赤軸の実力か
そしていちばん大切な操作感。メカニカルキーボードは「軸」によっておおよその性能が決まっています。軸とはキーの下にあるパーツのことで「赤軸」なら軽やかで音は小さめ、「青軸」なら入力感があり音は出るという具合で、キーボード選びの大きなポイントとなる部分です。
「ProgresTouch RETRO TKL」は軸を選べますが、私は「静音赤軸(ピンク軸)」を選択。一般的な赤軸のメカニカルキーボードより音が静かであることをアピールポイントとしています。
実際使ってみると、その言葉に偽りがないことが分かります。メカニカルキーボードは打鍵感を重視したキーボードであり、どうしても打鍵音は大きくなりがちです。
前まで使っていたメカニカルキーボードがカチャカチャ音だったのに対し、このキーボードではスコッスコッという感じ。例えば壁一枚挟んでいれば、ほぼ気になることはないでしょう。
より静音を求めるなら「静電容量無接点方式」のものになりますが、お値段はさらにワンランク上で、2万円を超えるのがデフォルトです。
実際のタイピングでは、打鍵感がしっかりありつつも軽やかで、気持ちよくタイピングできます。使い始めてそれほど時間も経っていませんが、あっという間に手に馴染みました。
「ステップスカルプチャー」という形状により、キーに階段状に段差をつけることで、全体に指が届きやすい工夫がなされているのも、タイピングしやすさの理由なのでしょう。
ゲーミングほど多機能ではない
1万円前後のゲーミングキーボードだと、光だとかボタンの挙動をソフトウェアで制御できるのが一般的ですが、このキーボードにはそれがありません。
キーボードの背面にスイッチがあり、これを切り替えることでWindowsキーやE/Jキーを無効にできたり、CapsとCtrlを入れ替えたりといったことは可能です。ちなみに、Capsrock無効はありません。
また、ゲーミングキーボードでは、多くのキーの入力を正確に受け付けるため、「26キーロールオーバー」などを謳う商品もありますが、このキーボードは6キーロールオーバーとなっています。
これもどこまで必要かは人によって違う部分で、FPSや激しめのアクションのゲームでは大きなアドバンテージとなる一方、シミュレーションゲームやゆったりしたゲームが好みの私のようなゲーマーだと、6キーロールオーバーでも事足ります。
もちろん、ゲームをほとんどプレイしない、あるいはコントローラー操作がメインであるという人も、少ないキーロールオーバーでも十分でしょう。
ライティングが必要とは限らない
あとは、光るか光らないかもゲーミングキーボードとの大きな違いでしょう。ゲーミングキーボードはきらびやかなライティングを特徴とすることがほとんどです。それはそれで面白さも感じつつ、自分向きではないなとずっと思ってきました。
ライティングの調整ができた前のキーボードでも、白とか青白とか目立たない色を設定していたくらいですので、光らないキーボードになってもまったく不自由はありません。
キーボードに限らずの話なのですが、ゲーミングを謳う商品は基本的に、いかにシューターやアクションを気持ちよくプレイできるかに焦点を当てて開発されています。派手なライティングもゲーム性に合わせてのものなのでしょう。
ですので、そうしたジャンルのゲームにそこまで本気で取り組んでいるわけでないのであれば、ゲーミングにこだわる必要はほとんどなし。より幅広い視線でガジェットを探したほうが、自分に合うものに出会えるのではないでしょうか。
文字が消える心配なし
「ProgresTouch RETRO TKL」を選んだ理由は他にもあります。2重のキーキャップを採用することで、文字を印字した部分に直接指が触れず、使っているうちにかすれて読めなくなる心配がないことです。
私のタイピングの癖なのか、みなさんもそうなのかは分かりませんが、どのキーボードを使っていても、S・N・Mあたりが早い段階でカスカスになってしまうんですよね。
ブラインドタッチなので問題はないものの、やはり見栄えが良くないですし。
まとめ
「ProgresTouch RETRO TKL」の紹介でした。1か月使ってみて思ったのは、仕事にしろゲームにしろ、長時間キーボードを使用するならちゃんとこだわって選ぼうということです。
このキーボードを購入する前に、PCを買ったときに付いてきたものや古いPCのキーボードを試しに使ったりもしたのですが、しっくり感が全然違うんですよね。
Amazon等で見つかる多くのキーボードの中では高い価格帯のものにはなるのですが、毎日使うものは妥協しちゃいけないなと改めて実感しました。