【コラム】ありがとうNintendo Switch。厳しい見方を跳ね返し最高のゲーム機へ

2025年6月5日に発売されるNintendo Switch2。手に入れた人、そうでない人がいるわけですが、前世代機となるNintendo Switchは、主役の座から降りることになります。

家庭用ゲーム機にとって苦難の時代に登場し、厳しい見方を跳ね返して最高のゲーム機になったNintendo Switchの8年間を、Switch2発売前日に振り返ります。

ソシャゲ全盛の時代にやってきたゲーム機

ゲーム機の今後を懸念する声は多かった

Switchは2017年3月に発売されましたが、その頃の空気感を、みなさんは覚えているでしょうか。WiiUの売上は乏しくなく、一方でソーシャルゲームを中心とするモバイルゲームの勢いはすさまじく、「ゲーム機の時代は終わった」などと主張する人はそこら中にいました。

投資家やアナリストらを中心に、「任天堂はもっと、モバイルゲーム事業に力を入れるべきだ」なんて声はたくさん聞かれました。(その人たちは、当時の主張をどう振り返るのでしょうか。)

現在、Switch2の激しい抽選予約競争が行われていることからは考えられないかもしれませんが、Switchは普通に、Amazonなどのネットショップで予約購入できたんですよね。当時の記事を見ると、少なくとも30分は先着順で予約できていたようです。店舗では当日販売もありました。

圧倒的ラインナップで主役の座へ

しかし、ローンチタイトルとして発売された「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」は、ゲーム史に残るレベルの作品と評され、「マリオカート8DX」「スプラトゥーン2」「スーパーマリオオデッセイ」と大ヒットタイトルが次々と世に放たれると、風向きは明らかに変わっていきました。

2020年に新型コロナウイルスの世界的な流行が始まると、巣ごもり需要や世の中の暗い空気に対する癒やしを求めて「あつまれどうぶつの森」が大ヒット。「桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~」もシリーズ最多となる売上を記録するなど、さまざまなヒット作が世に送り出されました。

あれよあれよという間に、Switchの累計販売台数は1億5000万台を突破。据え置き機ではそれまで最多だったWiiを超えたほか、今年中にも携帯機のニンテンドーDSを抜き、任天堂で最もたくさん売れたゲーム機となることはほぼ確実な状況です。

なお、ゲーム機全体ではPlayStation2の約1億6,000万台が最多です。執筆時点ではSwitchが1億5,212万台ですので、最終的にはほぼ同等の数字に落ち着く可能性が高そうです。

Switch2が見せてくれる景色は

しばらくはSwitchでもゲームが発売される予定とはいえ、時代は徐々にSwitch2へと移り変わっていきます。

スペック競争とは距離を置いていた任天堂が、チップを開発したNVIDIAの協力もあり、満を持して送り出す新しいゲーム機は、私たちにどのような世界を見せてくれるのでしょうか。

発売日に購入した私のSwitchは、周辺機器も含めてあちこちにガタがきています。普通に使っても、あと半年ももたないでしょう。本当によく頑張ってくれました。ありがとう。最高のゲーム機でした。

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