ニンテンドー3DSはほぼ終了。任天堂の決算短信から見えてくること。
2019年1月31日、任天堂は2019年3月期の第3四半期(18年4月〜12月)の決算短信を発表しました。
Switchでは1,000万本超えのソフトが多数登場するなどプラスの内容が目立ちましたが、その中で静かに終わりを迎えようとしている、ニンテンドー3DSに注目してみたいと思います。
ソフト売上
同期においてミリオンセラーを記録した任天堂の自社タイトルは、
- NintendoSwitch:13本
- ニンテンドー3DS:1本
となりました。Switchでは12月発売の「大乱闘スマッシュブラザーズSP」が1ヶ月足らずで1,208万本の売り上げを記録。同じく1,000万本を超えた11月発売の「ポケットモンスターLet’sGoピカチュウ/イーブイ」とともに、Switchの売り上げを牽引しました。
前年発売の「マリオカート8デラックス」「スーパーマリオオデッセイ」などのタイトルも今期だけで軽く100万本を超え、Switchの好調さを証明する結果となっています。
一方の3DSですが、100万本を記録したのは「マリオカート7」のみでした。同作はこれで8年連続のミリオン達成となり、同シリーズの根強い人気を裏付けています。
ポケモンシリーズがSwitchに移行したのも、3DSにとっては大きな材料でしょう。
ハード売り上げ
続いてはハードそのものの売り上げです。
Switchは前年同期比19.5%増の1,449万台を記録。3DSは前年同月比60.5%減の231万台と落ち込みました。
3DSは発売から8年が経過していることを踏まえれば、この状況はやむを得ないかもしれません。
販売予定タイトル
2019年1月以降の国内販売スケジュールも見ていきましょう。
Switchは「ファイアーエムブレム風花雪月」「ポケモンシリーズ新作」「どうぶつの森」などビッグタイトルが控えています。
他社タイトルを見ても、「妖怪ウォッチ4」「ルルアのアトリエ」「ウイニングポスト9」などがあります。
それに対して3DSは、任天堂では「毛糸のカービィプラス」のみ。他社ではミクシィの「モバイルボール」のみとなっています。
こんな状況だと、むしろミクシィはこれ大丈夫なのかと思ってしまいますが。
もちろんこれは現時点での予定であり、今後発表されるタイトルもあるとは思いますが、ニンテンドー3DSが縮小傾向にあるのは間違いないでしょう。
今後の見通しについて
3DSの今後についてはこのような記述がありました。
ニンテンドー3DSについては、引き続き、ハードウェアの普及基盤と、豊富なソフトウェアラインアップを活かし、定番タイトルの販売拡大に努めます。
とはいえ先ほど紹介したソフトラインナップを見る限り、そこまで積極的に展開していくつもりはなさそうです。
【終わりに】Switch登場でこうなることは見えていた
ご存知の通り、Switchは据え置き機と携帯機の両方の性質を持ったゲーム機です。これが発売された時点で、多くの人は3DSの終わりを予感したことでしょう。
その上小型版Switchの発売を予定しているとの報道もあり、これは完全に3DSを置き換えるものとなるでしょう。
任天堂としては「Switchと3DSのはそれぞれに展開していく」と語っていましたが、これは発売予定タイトルに配慮した発言であったと思われます。
任天堂自体が3DSで新規タイトルを発表していないところを見れば、3DSは終わったと考えていいでしょう。長くお世話になったゲーム機だけに、終わりを迎えるのは寂しいものです。