【レビュー】「ドクターマリオワールド」のキャンディークラッシュ的中毒性。オリジナル版とは違う面白さがそこにあった

2019年8月15日

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2019年7月にリリースされたスマートフォン向けアプリ「ドクターマリオワールド」。

オリジナル版は1990年代にファミコンなどで発売されたパズルゲームであり、そちらを知っているファンを中心に高い期待を集めてきました。

私もオリジナル版を知っている人間としてプレイをしましたが、「これは別ゲー。でも楽しい!」という感想に落ち着きました。

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オリジナル版とは異なるゲーム性

ドクターマリオワールドブロック

オリジナル版は、瓶の中にいるウイルスを、マリオが投げ込んでくるカプセルを使って消すゲームでした。1人用モードでは、時間経過とともにカプセルの落下スピードが速くなります。

ただし本作は、カプセルを使ってウイルスを消すという部分は共通しているものの、そのゲーム性はかなり異なります。

メインモードの大半のステージにおいては、一手一手考えるパズル的な要素が強くなっています。またカプセルの片割れを自由に動かせるシステムがあり、それがステージ構成を多彩なものとしています。

そして何よりの違いが、キャラクターの存在です。おそらく基本的には、キャラクターに頼らずともステージのクリアは可能になっていると思いますが、スキルを使用することでよりクリアしやすくなっています。1ステージに使えるのはせいぜい1,2回ですから、それが決定的にバランスを崩すこともありません。

ドクターマリオワールド対戦

それ以外では、VSモードの存在も大きいでしょう。ほかのプレイヤーとオンラインでマッチングし、リアルタイムで戦います。こちらはスピード重視ですね。キャラクターの影響もそれなりにあります。

キャンクラ的中毒性を与えた任天堂

ドクターマリオワールドステージ

オリジナル版を知っている多くのゲーマーからしてみれば、「これはドクターマリオではない」と思うのは当然のことでしょう。

確かにドクターマリオの形はしているものの、そのゲーム性はオリジナル版と大きな違いがあります。おそらくこの最初の印象で拒否反応を示してしまったプレイヤーも、少なからずいるとは思います。

私の場合はそこからも続けてみた結果、意外と夢中になってプレイできたんですよね。この感覚はどこかで味わったことがあるなと考えてみた結果、「キャンディクラッシュ」にたどり着いたのです。

キャンディクラッシュは世界的な人気を獲得したスマホゲームで、日本でも遊んだことがある人もたくさんいると思います。

古典的な3マッチパズルの体裁をとりながらも、趣向を凝らしたステージ構成と、SEやエフェクトの効果による消したときの爽快感により、「もう1ステージ」先へと進みたくなる中毒性を生み出します。

本作はもしかしたら、キャンディクラッシュを相当意識して作られたのではないでしょうか。

ドクターマリオワールド爆弾

ただもちろんそこは任天堂で、そこらの模倣アプリとは違います。ドクターマリオをスマホ向けに大胆にアレンジすることで、キャンディクラッシュ的な中毒性を本作に与えたのだと思います。

気になる点があるとすれば、カプセルをピンポイントで置こうとするときに、正確な位置に落とすことが案外難しいことです。カプセルが指で隠れてしまうために起きる問題ですので、これは解決が難しいでしょう。

またウイルスが時間経過でせり上がってくるステージでは、意図しないところにカプセルが着地してしまい、イラっとすることもあります。

【終わりに】オリジナル版はSwitchでプレイ可能です

ドクターマリオワールドは確かに、オリジナル版とは違うゲームと言っても過言ではありません。オリジナル版の印象があまりにも強烈である場合、本作を楽しめないのはやむを得ないと思います。

どうしてもオリジナル版で遊びたいということであれば、有料ではあるものの「Nintendo Switch Online」に加入すれば、ほかの懐かしのファミコンゲームとともにプレイできますので、Nintendo Switchの購入を検討するのもありなのではないでしょうか。

ちなみに、Amazonプライム会員であれば、Nintendo Switch Onlineを1年間無料でプレイすることができます(それ以降も継続されるかは不明)。方法は以下の記事を参考にどうぞ。

本作は、スマホの長期運営を見据えて生まれ変わった、新しいドクターマリオです。

VSモードでは将来的にランキング機能を実装するとのことで、上位を狙うのであれば課金も必要になるのかもしれません。しかしそうでなければ、課金圧力はそれほど高いものではありません。

比較的安心して楽しめる作品だとは思いますが、ちょっとだけプレイするつもりが数十分平気で奪っていく時間泥棒っぷりだけには注意したいところです。