Switchの次は最速で2024年秋か。過去パターンや最新情報から任天堂の次世代機の発売時期を予想する
任天堂より、Nintendo Switchの後継機種に関する発表を2025年3月までに行うとの公式発表がありました。
最新の情報に基づく予想は以下の記事で行っておりますので、そちらをご覧ください。
2017年3月にNintendo Switchが発売され、すでに6年が経過しました。任天堂のこれまでのゲーム機発売スパンを見ていると、そろそろ次世代機をという話が出てくるのは自然と言えます。
そこで、Nintendo Switchの発表から発売までの流れを改めて整理しつつ、次世代機の発売スケジュールに関係ありそうな情報をざっとまとめることで、いつ頃発売されるのか予想していきます。
Switchの発表から発売まで
NX発表は2015年3月
Nintendo Switchの開発コード名は「NX」でした。公式な発表は2015年3月に行われています。このときはNXという名称と、「全く新しいコンセプトのゲーム専用機プラットフォーム」であることのみ発表されました。
ちなみに、発表の場はディー・エヌ・エーとスマートフォン事業で協業することを明らかにした記者会見でした。
2023年の現状ではなかなか考えづらいことですが、当時は「スマートフォンの急速な普及によりゲーム機は終わるのではないか」という意見を主張する人が一定数いました(ゲームを理解していない人を中心に)。
任天堂にもスマホ事業への参入を促す圧力が強まる中での記者会見であり、ゲーム機事業もしっかり継続していきますよという決意表明の場となりました。
発売日の決定は2016年10月
NX発表から1年半、そのときはやってきました。
2016年10月20日、NXをNintendo Switchとして2017年春に発売することや、TVモードと携帯モードを両立させるゲーム機の仕様が明らかになったのです。
当時の任天堂の現役機種だったWiiUは、スマホ台頭のあおりやメジャータイトル投入の遅れもあり、失敗と言わざるをえないレベルの売上でした。
それゆえ任天堂の新しいゲーム機に対する視線は厳しく、
- ゲーム機の時代はもう終わっている
- 据え置きと携帯機を両立なんて中途半端
などの意見がもっぱらでした。とは言えそんな中でも、後に大きく育つ「スプラトゥーン」や「スーパーマリオメーカー」といったゲームが発売されたんですけどね。
ソシャゲのガチャ収益に目がくらんだ人たちの意見に流されず、ぶれずにゲーム開発を続けた任天堂の姿勢には敬意を表したいと思います。
発売は2017年3月
そして2017年3月、後に歴史的な売上を記録することになるNintendo Switchは発売されました。
ローンチソフトのひとつが「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」でした。当時、「日本のゲームにオープンワールドは無理」と誰かが言ってましたが、そんな意見をあっという間に覆し、歴史上屈指の名作として名を残すことになります。
同年には「マリオカート8DX」「スプラトゥーン2」「スーパマリオオデッセイ」といったキラータイトルを続々と投入。初動でつまずいたWiiUの失敗を繰り返すまいとする任天堂の強い意志が伝わり、Switchは格好のスタートダッシュを切りました。
Switchの次を予想する
任天堂ゲーム機の発売スパンは?
話を次世代機に戻しましょう。任天堂の据え置きゲーム機は、これまで以下の年に発売されてきました。
1983年 | ファミリーコンピュータ(ファミコン) |
1990年 | スーパーファミコン |
1996年 | NINTENDO64 |
2001年 | ニンテンドーゲームキューブ |
2006年 | Wii |
2012年 | WiiU |
2017年 | Nintendo Switch |
最短5年、最長7年のスパンで発売されていることが分かります。
これを次世代機に当てはめると、2022年から2024年となりますね。2022年はもう過ぎていますが。
発表から発売までのスパンは?
Nintendo Switchは、最初の公式発表から2年ほどで発売となりました。
ちなみに、WiiUは1年半、Wiiは3年半、ゲームキューブは2年半とばらつきがあり、あまり参考にはならなさそうです。
ライバルハードで見ると、PlayStation5は1年7ヶ月で発売されました。Switchともおおよそ同じ間隔であり、このあたりが一つの基準となるでしょう。
とはいえ、任天堂が情報を小出しにする必要はないと考えているのであれば、これよりずっと短いスパンで発売される可能性はあります。
Switchは記録的な売上で急ぐ必要はなし
Switchの売上は、発売から5年目でピークを記録するというこれまでのゲーム機にはない特徴を示しました。
それ以降は減少しているものの落ち方は緩やかであり、少なくともWiiUのときのように「慌てて次を出さなければならない!」という状況ではありません。
他陣営との比較で見ても、国内では2023年初頭にPS5に発売数で抜かれましたが、3月後半からは再びSwitchが上回るなど、依然として強い動きを見せています。
そもそもPS5やXboxとは路線の違いが決定的になっていることもあり、他陣営との比較でどうこうということはないかもしれません。
マリカ追加コースの最終が2023年末、スプラ3アップデート予告は2024年秋まで
次世代機の発売時期を予測する上で私が注目しているのが、「マリオカート8DX」の追加コースパックです。購入者に対し8コースずつを6回に分けて配信するもので、界隈は大いに盛り上がりました。
この追加コースパックですが、2023年末まで配信すると発表されています。単純に考えて、その前に次世代機を発売する可能性はきわめて低いのではないでしょうか。
それともう一つ、2022年9月に発売された「スプラトゥーン3」は、2年間のアップデートを予告しています。となると、それが完了するのは2024年秋ですね。
引用:『マリオカート8 デラックス』にシリーズ歴代コースが登場。全48コースを順次追加。(任天堂)
9月のニンダイに感じるSwitchのラストラン
2023年9月のニンテンドーダイレクトでは、2024年夏頃までに発売されるタイトルを中心にさまざまな発表がありました。
他社タイトルはかなり充実しており、任天堂では前回のニンダイで発表されたピーチ姫主役のゲーム、ルイージマンション2リメイクの詳細が明らかになったほか、目玉枠として「ペーパーマリオRPG」のリメイクが発表されています。
マリオ作品はかなり充実しているものの、別に発表された「アナザーコード」を含めリメイクが多く、年内最後のニンダイとしては物足りなさを感じた人も多かったかもしれません。いつもであれば、発売はまだ先のビッグタイトルのチラ見せが必ずありますので。
9月のニンダイからは、いよいよSwitchでの新作発売に区切りをつけ、次世代機を見据えているのではないかとの空気を感じました。
【関係は不明】シャープがゲーム機向け液晶パネルを開発中と公言
2023年5月11日に行われたシャープの決算発表会見にて、開発段階から関わっているゲーム機の液晶パネルがあるとの社長発言がありました。
シャープはニンテンドーDSシリーズでの実績もあり、以下の記事のように任天堂の次世代機との関係を勘ぐりたくなるのも理解できます。
ただ、ソニーがリモート専用端末「Project Q」を発表しており、こちらの可能性もないわけではありません。
シャープが新型ゲーム機用液晶パネル、任天堂次世代機への期待に拍車(ブルームバーグ)
2023年6月の株主総会における社長コメント
2023年6月23日に開催された株主総会において、株主からの質問に答える形で次世代機への言及がなされました。該当部分を抜粋します。(いずれも社長コメント。全質疑応答はこちら)
当社は、将来のハードウェアの仕様について、常にさまざまな検討を行っていますが、この場において将来のハードウェアに関する具体的なコメントは控えさせていただきます。
次世代機への移行に関しては、以前はハードウェアだけが当社がお客様とつながる手段であり、ハードウェアが新しくなるとお客様との関係を再構築していく必要がありました。一方、Nintendo Switchに関しては、ニンテンドーアカウントを介してさまざまなお客様と直接つながることができています。ニンテンドーアカウントは、ゲーム専用機由来だけではなくモバイルアプリ由来も含めて、世界中で多くの方に作成いただき、アカウント数は2億9,000万以上となっています。Nintendo Switchから次世代機への移行においては、ニンテンドーアカウントを活用しながら、お客様にうまく移行していただけるように努めていきたいと考えております。
当然といえば当然ですが、次世代機の発売時期への言及はまったくありませんでした。次世代機への移行に関してニンテンドーアカウントを活用するというのも、ごく当たり前の話と言えます。
【2024年2月26日】日経新聞が2025年春発売と報道
2024年2月26日の日経新聞電子版にて、「ニンテンドースイッチ後継機、2025年3月にも発売へ」との報道がなされました。
記事中には、「24年発売の予想が多いものの、転売対策のために十分な在庫を確保すること、発売当初のラインナップを充実させるために25年発売とした」とあります。
スペックに関しては、Switchと同じく据え置きと携帯のハイブリッド型を採用していること、大画面採用、高精細なグラフィックに対応といった内容が記事の無料部分に掲載されています。
公式発表ではないとは言え、これまでの各種リークと比べるとメディアの信頼度が数段上ですので、ようやく信頼に値する情報が出てきたという感じでしょうか。
最速で2024年秋以降か
さまざまな情報をまとめた結果、不思議なことに2024年秋以降になると、次世代機を発売する上で都合が良い条件が整っていることが分かります。
ということで私の予想ですが、
としておきます。このスケジュールが当たっているのであれば、発表は遅くとも2024年春までにあるはずです。
【終わりに】Switchもまだ楽しめるけれど
Switch発売までの流れを振り返りつつ、任天堂のこれまでの傾向やSwitchの現状から、任天堂の次世代機について予想してきました。
Switch自体も、「ゼルダの伝説 ティアーズオブキングダム」が大ヒット、「ピクミン4」「スーパーマリオブラザーズワンダー」といったビッグタイトルを控えていますが、新しい物が気になるのは人間の性です。
いずれにしろ、この1~2年の間には動きが出てくるでしょうから、これからも注意してみていきたいところです。