Google Stadiaのローンチタイトルが発表に。日本で普及するための最低条件とは?
2019年11月19日に、欧米の12カ国を対象にスタートするGoogleのゲームストリーミングサービスのStadia。
サービスインまで1週間というところで、最初に楽しめる12のタイトルが発表されました。
今回はラインナップの紹介と、Stadia普及のための課題を見ていきたいと思います。
サービス開始時に提供されるタイトル
- アサシンクリード オデッセイ
- Destiny 2
- GYLT
- Just Dance 2020
- Kine
- Mortal Kombat 11
- レッド・デッド・リデンプション2
- Thumper
- トゥームレイダー
- ライズ・オブ・トゥームレイダー
- シャドウ・オブ・トゥームレイダー
- サムライスピリッツ
それなりにネームバリューのあるタイトルが並んでいる印象があります。価格は現時点で不明です。
2019年内に提供されるタイトル
さらに2019年内にリリースされるタイトルとして、14作品が紹介されています。
- 進撃の巨人2 -Finale Battle-
- ボーダーランズ3
- Darksiders Genesis
- ドラゴンボール ゼノバース2
- Farming Simulator19
- FINAL FANTASY XV
- Football Manager 2020
- ゴーストリコン ブレイクポイント
- GRID
- メトロ エクソダス
- NBA 2K20
- RAGE 2
- トライアルズライジング
- Wolfenstein: Youngblood
こちらは国産タイトルの名前もちらほら見えますね。日本はサービス外ですけど。
初期の対象はごく限られたライトゲーマーか
引用:Googleブログ
現時点において、発表されている作品のほとんどは、PCもしくはゲーム機版が発売されている作品です。
そのため、「ゲーム機もゲーミングPCも持っていないけど、これらのゲームがプレイしたかった」という人が対象になるでしょう。その場合のコストを計算してみます。
初期投資として必要になるのは、月額9.99ドルとコントローラー(69ドル)、そして映像を映し出す端末です。それなりのPCと安定した通信環境があれば、それほど大きな負担にはなりません。
PCを持っていないければ、ChromeCastを使ってテレビに映すのが現実的でしょうか。有線の場合1万円程度、無線の場合5000円程度の負担となります。
スマホでのプレイも可能と謳われていますが、サービス開始時点ではWi-Fi通信に限られるほか、利用可能端末もPixelの2以降に限られます。
以上をまとめると、サービス開始時点でStadiaがそれなりに魅力的に映るであろうプレイヤー層は、
「PS4などのゲーム機を持っておらず、かつPCは持っているけどスペックの関係でPCゲームがまともにプレイできなかった人」
といったところになりそうです。もしくは、とりあえず何でも試してみたい好奇心旺盛な人ですね。
かなり限定的ではあるものの、安定性を確保しながらサービスを拡大させていく狙いがGoogleにはあるのではないかと推測します。
Stadiaが普及するための課題。日本独自の懸念材料も
Stadiaの本当の実力が見えてくるのは2020年です。「Doom Eternal」などの作品がゲーム機やPC版と同時にリリースされ、同じ条件で売上を競うことになります。
2019年のうちに、不安視されている通信の安定性や、入力遅延の問題が許容できるレベルであることを確認されることが、Stadia普及の条件となるでしょう。
ただ日本でリリースされる際には、ほかの懸念材料もあります。
現状日本で販売されるタイトルの中には、海外ではPCに対応していても日本語版はゲーム機のみ、あっても遅れてリリースされるというケースがよくあります。
例えば今回のラインナップに含まれる「ドラゴンボール ゼノバース2」は、海外ではPC版が発売されています。
一般には「小売業者への配慮」「ゲーム機メーカーへの配慮(契約)」などの理由があるとされていますが、Stadiaではどうなるでしょうか。
日本でStadiaが普及するかどうかは、環境面の整備はもちろんのこと、「国内メーカーの最新作がちゃんと提供されるか」にかかっているでしょう。
【終わりに】結局始まってみないと分からない
Stadiaは新しいゲームサービスですので、始まってみないと分からない部分は少なくありません。
日本でのスタート時期は未定ですが、欧米の状況を見極める余裕があることはプラスになるでしょう。
もっとも記事中で触れたとおり、日本と欧米で提供されるサービスに違いがある可能性もありますけどね。