宅配のコンビニ受け取り増は問題。やはり宅配ボックス設置しかないのでは
宅配業界の過剰業務が話題となっています。それを解消するべきだという雰囲気の中で、コンビニでの受け取りを推奨するような意見が説得力をもって語られています。
コンビニ受け取り増がもたらす問題点
受取先をコンビニに指定することで、宅配業者にとっては再配達のリスクはなくなり、受け取り主もいつでも好きなときに受け取ることができます。
たしかにこれだけ聞くと、コンビニ受け取りは再配達問題解消の良い手段のように思えます。ただし、こういう意見を唱える人の中に完全に抜け落ちているものがあるんですよね。
それは、コンビニが忙しくなっているという点です。受け取り主が業務の暇な時間帯に来てくれれば、コンビニ店員も穏やかに対応することができるでしょう。しかし、必ずしもそうではないですよね。
ホットスナックにコーヒー、おでん。料金の支払いから荷物の受付まで。ただでさえコンビニの業務は煩雑化しており、その上再配達解消のために荷物が集まってきたら、その大変さは言うまでもありません。
某配送業者が荷物を投げ飛ばす動画が話題となりましたが、それに似たようなことがコンビニで起きたとしても、私はなんの疑問も抱きません。
宅配の再配達解消は大切なことなのですが、それをコンビニに任せると、今度はコンビニに過剰業務が上乗せされるだけなんですよね。しかも、ほとんどがたいした給料ももらっていないアルバイトです。業務の増加にしっかりとした見返りは与えられるのでしょうか。
宅配ボックス普及しかない
この問題を解決するには結局、受け取り主がしっかり受け取るしかないんですよね。そのためには、配送を依頼する側も時間指定に対応していく必要があるでしょう。また、同時に注文した商品は極力同時に発送するなどの配慮も大切になってきます。(予約商品、欠品の場合は仕方がないですが。)
その上で、最近注目を浴びている「宅配ボックス」の設置も重要なテーマとなります。日中はほとんど家にいないという人もいるでしょうし、ヤマト運輸などが夜間配送の縮小に動く中では最善の解決方法と言えます。
宅配ボックスとは、鍵、暗証番号などにより一定のセキュリティを保った箱のことで、宅配業界の過剰労働が問題として取り上げられて以降、生産が追いつかないほどの注文が殺到しているようです。決して安い商品ではないのですが、荷物の受取に関して思うところがある人が多いという証拠でしょう。
パナソニック、宅配ボックス発売延期 旧型の受注急増で(日本経済新聞)
Amazonでも販売されていますが、こちらで購入した場合は自身での取付作業が必要となります。ホームセンターなどで購入し、取付作業までしてもらうのが無難かもしれません。
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また、行政の支援などもあり、宅配ボックスが駅に設置される例も増えているようです。小型の荷物であればこれで十分ですよね。
【おわりに】宅配の当たり前を見直すとき
ネット通販の発達による配送業者の過剰労働は、その恩恵を受けているみんなで解決しなければならない問題です。
注文した荷物がすぐ届く。いつでも再配達してくれる。そんな「当たり前」が見直されるべきときが、明らかに訪れています。
一方で、各社が都心部ばかりでサービスを充実させ、地方との格差が拡大している点も見落としてはいけません。この話題に触れると長くなりますので、また機会があれば。