Apex LegendsではハードウェアBANも。チート行為がおよぼす影響とその対策
ゲームとチーター(ズルする人)の戦いは、いつの時代にもあるものです。
人気バトルロイヤルゲームの「Apex Legends」は、より強力な対策をもってチーター退治に挑んでいるようです。
現代のチーターがより悪影響を及ぼす理由
古い話になりますが、ファミコンやスーファミの時代から、チーターは確実に存在していました。
ツールを使うことでキャラクターのレベルを最大にしたり、所持金を増やしたりなどのチート行為を紹介する雑誌が、書店で堂々と販売されていたのです。
オンラインにつながっていない時代であれば、せいぜい「俺つえー」といきるくらいで大した影響はありませんでした。
しかし現代においては、チーターが及ぼす影響はより大きなものになりつつあります。
他のプレイヤーと一緒に遊ぶオンラインプレイでは、チーターの存在は明らかな迷惑行為になります。
チーターが好き放題に振る舞えば、真面目にプレイしているプレイヤーが勝ちにくくなり、面白さを感じられなくなってしまいますからね。
またアイテム課金モデルを採用しているゲームにおいては、チーターによって実害が発生することもあります。
人気バトロワでもチーターがのさばる
人気のオンラインゲームでチーターが登場するのは、もはや避けられない宿命です。
それゆえにどうやってチーターと向かい合っていくか、具体的に言えばゲームから締め出すかは、オンラインゲームを運営する人たちにとって最大の課題と言ってもいいでしょう。
今人気のバトルロイヤルゲームで、もっとも勢いがあると言われているのが「Apex Legends」です。
バトルロイヤルってなに?という方はこちらの記事をどうぞ。
Apex Legendsでは、多数のチート行為が確認されています。AUTOMATONの記事によると、壁の向こうの敵の動きが分かってしまうとのことで、ゲームプレイ上でかなり有利になることは言うまでもありません。
Apex Legendsでも、チート行為に及ぶプレイヤーのほとんどは中国人だと言われています。
なぜ中国人にチーターが多いのか、中国のゲーム事情と合わせて考察している面白い記事ですので、読んでみてください。
中国ユーザーにはチーターが多いのか?『PUBG』や『Apex Legends』の被害を経て、中国人ライターが見る「産業としてのチート」(AUTOMATON)
記事中でも言及がありますが、チート行為を嫌う中国人のほうが圧倒的に多いことは、十分に理解しておく必要があるでしょう。
Apex LegendsがハードウェアBANを導入
チート行為への処分として、一般的に取られるのはアカウントの停止(BAN)です。
BANされたことでゲームプレイを諦めるチーターもいますが、そうでないチーターもたくさんいます。
諦めの悪いチーターは、アカウントを再取得することでまたゲームに戻ってきます。
BANは初期の対策として有効ではあるものの、それですべてが解決するわけではありません。
そこでApex Legendsが取った対策が、「ハードウェア単位でBANしてしまおう」というもの。
PC、あるいはPS4など、アカウントに関係なくそのハードウェアからのアクセスを禁止したのです。
これはかなり実効性の高い対策になるのではないでしょうか。
Apex Legends』チーターはハードウェアごとBANされる―チーターが自ら報告(game spark)
【終わりに】ストリーミングは一つの対策になるけれど
ハードウェアBANは有効な対策になりますが、それでもBAN覚悟でチート行為に及ぶ人を防ぐことはできません。
ゲームデータをローカルに保存するタイプのゲームでは、プログラムの処理をユーザー側の端末で行うため、どうしてもそこにデータ改ざんの余地が生まれてしまいます。
Googleが近日中にも発表すると言われるストリーミング方式であれば、プログラムの処理はクラウド側で行われるため、その心配はなくなると言われています。
とはいえストリーミング方式には、遅延の問題やユーザー個々の通信環境の整備、運営側のサーバー負担増など課題も少なくはなく、一般的になるのはまだ先のことでしょう。
チーターを退治するための戦いは、当分続くことになりそうです。