ガンホーやミクシィも苦しく。国内ソシャゲ企業の2019年4月~6月決算をチェック
以前、国内ソシャゲ企業の業績が低迷しているという記事を書きました。
この記事の当時と比較しても、状況はさらに悪化しているようです。なお今回の集計分は、もともと低調になりやすい時期であることは理解しておいてください。
ガンホー、ミクシィも低調な結果に
2019年4月~6月の各社決算をまとめた記事が、「Social Game Info」さんに公開されました。
【決算まとめ】ゲーム関連企業32社の4-6月…1~3月好調のガンホーとアカツキの反動減が鮮明に ミクシィも営業益88%減と低迷 海外好調のKLabはV字型回復を達成(Social Game Info)
詳細は記事を読んでいただければと思うのですが、全体としては低調な内容になっています。
その中で注目されるのは、依然として売り上げ上位に君臨する「モンスターストライク(モンスト)」のミクシィと、「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」のガンホーです。
売り上げランキングだけ見れば好調のようにも思える両社ですが、売り上げは着実に減少しています。
ガンホー
ガンホーに関しては、前期までにパズドラで大規模なキャンペーンを打った反動が表れたほか、子会社gravityの「ラグナロクM」も失速したことが影響したようです。
「ラグナロクM」がどうこうというより、日本国内でスマホ向けMMORPGがそこまでヒットしていないことを考えると、株式市場を中心にやや過剰な期待があったのかなと感じています。
ガンホーはカプコンとの共同開発でデッキ構築型カードバトルゲーム「TEPPEN」をリリースし、積極的なプロモーションもあって好調なスタートを切っています。
長期運営のパズドラにおいて、これ以上の成長を期待するのは難しいでしょうから、TEPPENがどこまで伸びるかにかかっているでしょう。
ミクシィ
モンストが長期運営となり、売り上げがじわじわ下がっていく傾向に変化はありません。夏にかけて積極的なキャンペーンを打ち、多少の改善は期待されますが、あくまで一時的でしょう。
マルチで伸びてきたモンストの場合、逆に復帰を促すにはマルチありきであることが障害となります。それを克服する魅力的なキャンペーンを展開できるでしょうか。
9月には、モンスト派生タイトル「モンストドリームカンパニー」をリリースしています。そのほか、セガゲームスから譲り受ける「共闘ことばRPG コトダマン」のテコ入れがどの程度寄与するかも気になります。
【終わりに】
国内のソシャゲ企業の低迷は、明確な傾向としてここ1,2年現れてきています。海外企業の展開する作品が、「いかにも海外製」という雰囲気ではなく、日本人が好むスタイルに寄せてきているのも一つの原因でしょう。
バトルロイヤルゲームの人気が、比較的寛容と言われてきた日本人のガチャゲーに対する意識を変えてきているのかもしれません。
いずれにしろ、なんらかのてこ入れが必要なのは間違いありません。ガチャに依存しない面白いスマホゲームが、国内企業から出てくることを期待したいものです。