「Learning Factory」最初期版レビュー。機械学習でネコ相手に商売するシミュレーションゲーム

PCゲーム販売サイト「Steam」において、「Learning Factory」のアーリーアクセスが2021年2月18日から始まりました。アーリーアクセスの期間は1年以上が予定されています。

機械学習の要素を取り入れた工場自動化ゲームで、最終目標は「ネコを理解すること」だそうです。

開発の「luden.io」はロシアのインディーズスタジオ。前作として機械学習をテーマにしたパズルゲーム「while True: learn()」をリリースしており、「非常に好評」のレビューを獲得しています。

本記事では、アーリーアクセス初期版のレビューやスペック要件をまとめました。アーリーアクセス中につき、今後大きく変わっていく可能性があることを理解した上でご覧ください。

なお、Steamのストアページでは日本語非対応となっていますが、設定から日本語に切り替えることができます。(まだ粗い部分もあり。後述)

機械学習でネコたちに最適な価格を提案

工場自動化シムと考えるとかなりシンプル

序盤にやることは、一般的な自動化シミュレーションゲームとほぼ同じ。

素材を拾って機械を作り、そこに素材をぶちこんで商品を製作。お店に商品を流します。素材はやがて自動で採集できるようになりますので、コンベアでつなげば販売まで勝手に進行していきます。

完全自動化のラインが組めるようになるまで、ゲーム開始から1時間もかかりません。電力などの要素はなく、この部分はかなりシンプルなように感じました。

最初はごく単純なラインしか組めませんが、研究を進めることで多様なライン構成が可能になります。研究は、必要素材を集めてツリーを開放していく感じ。アーリーアクセス初期ということもあり、現段階では開放できない研究もたくさんあります。

面白いのが、「客」であるネコもコンベアで流れてくることでしょう。これはつまり、素材や商品と同じように分岐させたり合流させたりできるということです。

ネコの種類によって欲しがる商品は異なります。最終的には、ネコを種類ごとに分岐して専用ストアに誘導していくのが効率が良いのでしょう。マップはかなりごちゃつきますけど、そのへんの配置を考えるのもパズルっぽくて面白いところではあります。

販売価格を機械学習で算出

機械学習らしさが出てくるのは、数時間プレイしたあたり。ツリーを順に開放していくと、「スマートキャットストア」が作れるようになります。

このストアのすごいところは、「ネコたちの購買履歴のデータを集め、より利益が大きくなる価格設定を自動でしてくれる」ことなのです。

例えば「線形回帰」分析用のコンピューターを光ケーブルでつなぐと、ストアのデータを収集し学習を始めます。一般的な機械学習と同様に、より多くのデータを集めることで精度がアップし、利益が大きくなっていきます。

こちらが計算中の画面。一見するとなにをどう計算しているかはさっぱり分かりませんが、学習を繰り返すと「エラー率」が下がり、商品を適切な価格で販売してくれるようになります。

こちらがストア画面。下部にあるグラフの白線が手動設定、黄線が機械学習による自動設定です。機械学習のほうが効率よく稼げていることがお分かりいただけるかと思います。

分析の手法には、線形回帰のほかに「多項式回帰」も用意されています。これらはデータ分析で言えば「基本中の基本」。アーリーアクセスが進めば、より複雑な分析手段も採用できるようになるのでしょう。

私はひとまず、購入データをすべてのストアから一括して取得していますが、今後ネコの種類や欲しがる商品が増えてきたときにどうなっていくのか、種類ごとに分岐したほうが学習精度は上がるのかなど、試してみたいことはたくさんあります。

日本語翻訳は荒いがプレイには支障なし

日本語翻訳に関して、ゲームをプレイする上で大きな支障があるわけではありません。こういうのはだいたい、感覚で分かったりするものですからね。

とはいえ、ところどころに不自然な日本語が散りばめられているので、気になるといえば気になります。例えばこれとか。

本作のアップデートは精力的に行われており、翻訳の改善もこまめに行われています。われこそはという方は、翻訳コミュニティに参加してみるのもよいでしょう。

アーリーアクセスの進展に期待

先ほど紹介した翻訳も含めて、1年以上を予定しているアーリーアクセス期間中には、さまざまな機能追加や改修が図られていくことになります。

Steamのストアページでは、4ステージに分かれたアップデートプランが公開されていますので、これから大きく変わっていくことになるのでしょう。

現時点では、10時間ぐらいプレイすれば十分に効率の良いラインを引けるかなという感じですね。お金もすぐにカンストしてしまいます。

最近はアーリーアクセス時点から完成度の高い作品も多いですけど、本作は完成を気長に待つことになりそうです。しっかり遊べる状態でプレイしたいという方であれば、今はまだ待ったほうがいいかなとは思います。

機械学習自体をプレイヤーに遊ばせるという発想は気に入りましたので、モデルの追加も含め、この部分でモチベーションを高めてくれる施策に期待したいところです。

スペック要件

最低スペック

Steamより。スペック要件は低め。

Windows

64bitプロセッサとOSが必要
OS Windows Vista以降
プロセッサー 2.0GHz
メモリー 2 GB RAM
グラフィック Intel HD Graphics 3000
DirectX Version 9
ストレージ  1 GB 利用可能

MacOS

64bitプロセッサとOSが必要
OS macOS 10.9以降
メモリー 2 GB RAM
グラフィック Intel HD Graphics 3000
ストレージ 1 GB 利用可能