【ドラクエビルダーズ2】ストーリー考察。この世界の秘密や謎を考えてみた【ネタバレあり】

2023年8月22日

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「ドラゴンクエストビルダーズ2」の記事を書くときはなるべくストーリーに触れないようにがんばってきたのですが、もう我慢の限界です。

今回はストーリーにもがっつり触れながら、いくつかの謎ポイントを自分なりに考察してみました。

ネタバレは嫌だけどどんな作品か知りたいという人は、こちらのクリアレビューをどうぞ。

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「幻の世界」で展開されるストーリー

モンゾーラ島、オッカムル島、監獄島の後に訪れるムーンブルク。ここでは城の人々とハーゴン教団による、終わりのない戦いが続いています。

ビルダーの来島によりハーゴン教団を倒す方向へと向かっていくのですが、その中には仲間を裏切り、人々に再び絶望を与えようとする者(リック)がいました。

結果としてその陰謀は阻止されるのですが、リックがハーゴン教団に寝返った理由が、

「この世が幻だと知ってしまった」

こと。家族の死を経験しているリックにとって、自分の存在がなくなってしまうことこそ最大の恐怖。そうした心のすきにつけこまれ、ハーゴン教団に寝返っていたのです。
DQB2リック裏切り

現実世界との違和感は序盤から

この世界が幻であることをうかがわせるキャラクターの言動は、物語の序盤からありました。

現実世界からやってきたキャラクターの一人である船長は、「モンゾーラなんて知らない」と発言していました。

同じく現実世界からやってきたルルちゃんは、「ムーンブルクには美しい王女様がいる」と発言していますが、主人公が訪ねた時に王女はいませんでした。

ムーンブルクでは、水門を始めとしてあちこちに壊された施設がありますし、そもそもの話が城自体ボロボロです。

3人の勇者によってハーゴン、シドーが倒された世界で、ハーゴン教団がここまで力をもってしまっているのも不自然ですよね。
DQB2ヤス船長

ハーゴンが作った幻の世界

この世界が幻だと知っているのは、魔物も含めてごく一握りです。

この世界の「創造主」であるハーゴンはもちろんのこと、ムーンブルク王も薄々感づいている程度。リックがなぜこの世界が幻であるか知ったのかはよく分かりません。

ハーゴン自体は後にこの世界を、「シドーを復活させるために作った世界だ」と発言しています。もっとも本物のハーゴン自体は勇者に倒されていますので、意識だけが残っている状態でしょうか。

ストーリーの序盤から、シドーの意識に直接語りかける「謎の声」として登場していたハーゴン。

一部のモンスターや登場人物たちにも、同じような形で「世界の真実」を伝えていた可能性はあるでしょう。
DQB2ムーンブルク王

破壊あってのものづくり

ハーゴンのもくろみ通り、シドーは破壊神としての姿を取り戻します。しかし少年だった頃の記憶が残るシドーの力は不完全であり、主人公によってあっさり倒されてしまいます。

これで終わりかと思われましたが、少年シドーとは別の存在として、破壊神シドーが復活を果たしました。結局はハーゴンと共に撃破されるのですが。

その際に少年シドーがハーゴンに放った「お前が作った幻の世界もなかなかよかったぞ」というセリフには、ぞわっとなるものを感じましたね。

そのほか破壊天体シドーでは、ビルドに目覚めたモンスターが「破壊は悪だ」的な発言をし、主人公が顔をしかめる描写がありました。

これは親友であるシドーを思いやるものでもありますし、破壊と創造が一体であることを主人公は理解していたからでしょう。
DQB2ラストバトル

幻から現実へ

ハーゴンによって作られた幻の世界。しかし主人公と少年シドーがハーゴンを打ち破ったことにより、世界も消えつつありました。

破壊天体シドーでの戦いを終えてからっぽ島に戻る主人公と少年シドーは、幻の世界が消えてしまうことを知り、なんとかならないかと話し合っていたようです。

その結論として導かれたのが、幻の世界を本当の世界にしてしまうこと。破壊神の力を得たシドーと、ビルダーが力を合わせて世界を作ってしまったのです。

幻として消えようとしていたからっぽ島の人々も、現実世界の人間として今までどおり暮らしていけることになりました。

こうしてドラゴンクエストビルダーズ2のストーリーは幕を下ろします。
DQB2ドルトン

【考察1】もう一つの世界の位置づけ

現実世界が2つになった

主人公と少年シドーによって幻から現実となった世界。それでは本来主人公やルルちゃん、船長がいた世界はどうなったのでしょうか。

これについては、キャラクターたちの会話から「現実世界が2つ並立している」ことが明らかになっています。

まずは少年シドー。「いつでも本来の世界に戻れるんだぞ?」と言います。それに対して主人公は、「こっちで作りたいものがたくさんある」と答えるようですが。

それ以外のキャラクターからも、「もう一つの世界」に関する言及があります。
DQB2世界

DLC第2弾に期待

少年シドーの発言からは、現時点でもなんらかの方法で2つの世界を行き来できることを示唆しています。どこかつながっている場所があるのか、あるいは少年シドーの特別な力で移動するのかは分かりませんが。

そして住民の会話をどう解釈するかですが、大した意味はない可能性もありますし、「ゲーム上で将来的にもう一つの世界にも行けるようになる」可能性を示唆していると捉えることもできます。

本作では追加DLCの配信が予定されています。第一弾はつくれるものの追加ですが、第二弾にはそれに加え、「システムの追加」という言葉があるんですよね。

これが何を指すのかは分かりませんが、ストーリーと関連付けるのであれば、もう一つの世界がテーマになる可能性もあるのかなと想像しています。

あるいは破壊天体シドーの仲間たちとの再会も熱いですね。がいこつ船長からの手紙も、その伏線と考えたいところです。
DQB2がいこつ船長からの手紙

【追記:2019年4月15日】もう一つの世界は次回作を示唆?

DLC第2弾のシステム追加は「釣り」でした。「もうひとつの世界」に本作中で行けるようになる予定は、当初からなかったようです。

ただガイコツ船長の再登場に関しては、本作ディレクターが示唆しています。DLC第3弾の可能性もあるとのことですので、期待して待ちましょう。

そうなると、もう一つの世界とは次回作の示唆であったと考えることができます。ドラクエ3は時系列的には1の前の話ですが、上の世界と下の世界に分かれた世界でストーリーが展開します。

そして世界を行き来できる方法とは、「ギアナの大穴」のことなのかな?

【考察2】現実世界におけるハーゴン教団の勢力

本作のストーリーは、ハーゴン教団の船に主人公が囚われているところから始まります。

ハーゴンのものと思われる謎の声の後嵐が発生し、船が沈没。その後からっぽ島に上陸することになります。

つまりハーゴン教団自体は、ハーゴンやシドーが倒された後も悪さをしていたということ。

現実世界出身のルルちゃんの両親もハーゴン教団に襲われたとの発言もありましたし、世界を支配するほどの力は失われているものの、強盗や海賊程度の勢力を維持していたことはうかがわされます。
DQB2チュートリアル

【考察3】幻の世界に引き込まれたタイミング

ストーリー冒頭の船上で嵐が発生する直前、おそらく主人公には聞こえていないであろう謎の声が入ります。

「ビルダー見習いか…。どうやらお前がふさわしいようだ。」
「お前こそ世界を創り 壊すもの。」
「さあ来るがいい 私のもとへ…。」

その後のストーリー展開と合わせて、普通に解釈するのであればこれはハーゴンの心の声でしょう。

ただしこの後の嵐によって幻の世界に引き込まれたのであれば、この時点ではまだ現実世界にいるはずです。

果たしてハーゴンに、現実世界に干渉する力は残されていたのでしょうか?

監獄島のモンばあ、あるいはしろじいが「うっかり」幻の世界にやってきてしまったことを考えると、船もいつの間にか幻の世界に来てしまった可能性はないでしょうか?

ハーゴンのセリフにある「私の元へ」というのは幻の世界全体を指すのではなく、少年シドーの中に潜むハーゴンの意識そのものを指しているのかもしれません。

たまたまやってきた見習いビルダーにロトの血筋を感じ、少年シドーと引き合わせて破壊神シドーの復活をもくろんだのではないでしょうか。
DQB2幻の世界

【考察4】ムーンブルク王の謎

幻の世界におけるムーンブルク王との会話で、娘を失った悲しみを吐き出すシーンがあります。

その中で主人公に現実世界のムーンブルクについて尋ね、「親としての責任は果たせた」と安堵していました。

王様は平和が訪れたはずの世界と今いる世界の違和感に気づき、ここが幻の世界であることを察します。

幻の世界の住人である王様が、現実世界の記憶をかすかながらにとどめているのは不自然なことで、ここに疑問が生まれます。

幻の世界はハーゴンによって作られた「夢」「まぼろし」の世界ですから、現実のムーンブルク王がその幻になんらかの形で引きづりこまれ、現実と幻の区別が曖昧になっていたのかもしれません。

ただルルちゃんのように現実世界の記憶がはっきりしていないことを考えると、リアルに現実世界の人間というよりは、「リアルな夢を見ている」状態に近いのかもしれません。
DQB2ムーンブルク王2

【考察5】主人公は何者?前作主人公との関連は?

主人公がメルキド出身であることから、前作主人公との関係性を疑う指摘も当然あるでしょう。

本作の主人公は、「先祖は闇に覆われた世界を復活させた伝説のビルダー」という設定(公式サイト参照)があります。この書き方は前作のストーリーを思わせます。

またクリア後には「ロトのつるぎ」を装備できるようになりますが、主人公しか装備することができません。この点からロトの子孫であることが推測され、これも共通点となるでしょう。

それ以外の共通点を見つけるとすれば、ネーミングセンスのなさ。

破壊天体シドーではくるまに「超スーパーカー」と名付け、モンスターたちから酷評されていましたが、前作主人公にも似たようなシーンがありました。

前作主人公の子孫とするのが自然ではありますが、そうなるとドラクエ2の3勇者の出生に関する疑問が出てくるのも難しいところ。

まあ子孫と言ったってたくさんいるでしょうし、そこまで深く考える必要はないのかもしれません。
DQB2主人公

【考察6】しろじいは何者?

しろじいは生前に各地でものづくりをしており、各地で「伝説のビルダー」と語り継がれていました。大樹なんかを作っちゃうところを見ると、相当特別な力をもったビルダーだったようですね。

しろじいも現実世界からやってきた存在であることが明らかにされており、前作主人公ではないかと推測する人もいるようです。

しろじいがハーゴン教団から逃れ力尽きたのがからっぽ島であり、そこで実体を失った存在として長い時間を過ごしていました。

ただし、しろじいはシドーと出会うことはありませんでした。つまりハーゴンにとってしろじいは、破壊神シドーを目覚めさせる存在とまではみなされなかったようです。

ロト成分が足りなかったのかもしれません。
DQB2しろじい

【考察7】からっぽ島の地下にある謎の教会

ストーリーには一切関わりなく終わってしまったのですが、からっぽ島の地下には教会らしき建物が残されています。

外壁などの破壊は不可能なのですが、ステンドグラスを割って中に侵入できることが明らかになっています。構造を見ると普通の遺跡の壁と邪教の壁が混在しており、ちょっと意味深な存在ではあります。

いろいろ考えたくもなりますが、「意味深な構造物を残したかっただけ」説も捨てきれません。

ドラクエではしばしばこういうことがあって、例えばドラクエ7ではラストダンジョンに、ほとんど使い道のない「ラーのかがみ」が置かれていました。

これがあったことで、

  • 種泥棒(キーファ)=オルゴ・デミーラ説
  • かみさまと偽っていたことをばれないようにするため説

などが生まれることになります。このような考察もドラクエの世界観に深みを与える要素の一つですから、本作の地下神殿もそれと同じ意味合いがあるのかもしれません。

当初はストーリー上重要な施設として設計されていたものの、ストーリー変更で葬られてそのまま放置されただけの可能性もありますが。

どんな理由があるにせよ、勝手にいろいろ解釈してくれれば、製作者としてはおいしいでしょう。

【終わりに】考察は楽しい

気の向くままにいろいろ書いていたら、こんなに長くなってしまいました。

考察部分に関しては私個人の推測を大いに含みますので、他にもいろんな考え方ができると思います。

いろんな考察ができるのもドラクエの楽しみということで、この記事を締めておきます。

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